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アミロイドーシスは、種類によって発症頻度などが異なるとみられています。例えば、日本で最も多いとされるALアミロイドーシスの発症頻度については、はっきりわかっていませんが、2004年の難病医療助成の臨床調査個人票に基づく調査では、ALアミロイドーシスとATTRアミロイドーシスを含めた有病率は人口100万人あたり6.1人と推定されています1)。
欧米では100万人あたり3~12人程度の年間発症率とされており2)、厚生労働省「アミロイドーシスに関する調査研究班」による疫学調査では、国内のALアミロイドーシス患者数は約3,200人で年間発症数は100万人あたり4.2人程度と考えられています3)。診断時の平均年齢は65歳・男性が59%で、欧米での報告とほぼ同様とみられています4)。
また、ATTRvアミロイドーシスは、厚生労働省「アミロイドーシスに関する調査研究班」による疫学調査では、ATTRvアミロイドーシスの国内の推定患者数は約840人とされていますが5)、未診断の症例も多く存在する可能性があり、実際の患者数はさらに多いと考えられています1)。
出典
- 1)日本循環器学会,他.2020年版 心アミロイドーシス診療ガイドライン.2020.p.12.
- 2)Merlini G,et al.Nat Rev Dis Primers.2018;4:38.
- 3)島崎千尋.臨床血液.2019;60:973-8.
- 4)Shimazaki C,et al.Intern Med.2018;57:181-7.
- 5)厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)アミロイドーシスに関する調査研究.平成27年度総括研究報告書.2016:p.31-43.